町の車屋さんはどうやって部品を手に入れているのか

日々雑感

一般の方に分かりやすく自動車部品の入手経路について解説していきます。

先日お客様が来店され部品のことについて教えてほしいとの事でした。
話を聞いてみると車の調子が悪いのでディーラーで見てもらったところリアサスペンションメンバーのマウントのひとつが劣化していて交換しなければならない。
それがリアサスペンションメンバーごとになると言われて納得いかない。
マウンドだけを変えるわけにはいかないのか?
私たち町工場はどうやって部品を取り寄せているのか教えて欲しいという事でした。

 



「当社は車検証のデーターを見積ソフトに打ち込んで車種を読み込み部品を拾い出してそれを部品商に送ってるんですよ」
部品商はメーカーの発注システムにアクセスするIDを持っていてそこから発注されます。
そう説明すると実際に見せてほしいとの事だったので見積ソフトを立上げ一緒に確認してみました。

これじゃないですか?とサスメンバーの図を出すと頷くお客様。
取付部分のゴムは個別に出ないのか?との質問だったので正直にサスメンバーごとになりますねと説明する。
「ここって簡単に外れるようだと危ないじゃないですか。専用のプレスで組付けられて送られてくるんですよ」
「ここを交換するのに周りも色々外さないといけないのか?」
「そうですね。大がかりな作業になると思います。作業できない整備屋さんもあるかもしれないですね。」

「費用を抑えるならリサイクルパーツ(中古部品)を使う手もありますよ。」
「それはどこから手に入れるんだ?個人でも注文できるのか?」
「中古パーツ業者に問い合わせます。個人が注文できるかは分からないですけど配送は個人宅はNGだったはずですね」
昔はできてたんだけど配送業者が個人のマンションにドアを持って上がって留守で持って帰ることになったりしてできなくなったと説明。

「でも中古部品はそれなりに経年劣化はしてるんで・・・ゴムの部分はは消耗品です。これからも長く愛車に乗るご予定ですか?」
そう聞くと頷く。
「それなら値が張っても新品部品を使うのは全然ありですね。」
そういうと納得した顔をされて頷いた。
探すだけ中古探しておきましょうか?と聞くととりえず探さなくていい。
使うようならまた相談すると帰って行かれました。

実費で大きい修理をするとなるとお客様の負担が大きくなるので細かな説明が必要だなと感じました。

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