見積について グレーゾーン①

自動車鈑金塗装

今から書くことはあくまで私が個人的に思って心がけていることです。
ですので同業者でも賛同される方もそうじゃない方もいらっしゃると思います。
読まれる皆さんにとって有益になるよう書いてますが使い方次第で躓くこともあると思います。
そんな考え方もあるんだなという感じて軽く読んでいただきたいと思います。
ちなみにこれから書くことは使うのは自由ですが自己責任です。
私は工場としての意見も言いつつ損保ともうまく折り合っていく姿勢です。
そのため損保には耳の痛いことをいう事もあります。
裁判の一歩手前までいって和解したこともありました。
最初に言っておきますがこのブログで書いたことを実践してうまくいかなかったとか関係が悪くなったとか言われても私は一切責任を負いません。
それでいいという方のみお読みください。

 



私たち自動車鈑金塗装業を営んでいるわけですが当然利益を上げたいなと思い働いています。
そして皆さん講習会や同業者からの情報などで色々勉強されると思います。
見積ソフトや指数は完全ではないことを知り請求できるところを請求していく形が多いと思います。
たとえば私は過去に「外板鈑金修正指数には材料費が含まれていないんだよ。別途請求していいんだよ」そう聞いて私はそうなんだじゃあ材料費1000円請求しようと思い実際請求しました。
外板鈑金修正の材料費つまりパテ代です。

個人や整備屋さんからは何も言われなかったですね。
問題は損保と協定する時、つまりアジャスターです。
「いやいや指数には入ってないけどレパレートに含まれてるんですよ」
この答えが圧倒的に多かったです。
あまりしつこく食い下がると「もういい!」と言われてその後仕事が来なくなった工場もあるのではないでしょうか?
1000円ほどで仕事を失うのは愚かだ。
それなら最初から何もしないでおこう。
そういう工場さんもいらっしゃると思います。

「どっちが正しいんだ?」

当然思いますよね。
私も代替わりをして見積、協定を本格的にするようになって三年ほどはよくわかりませんでした。
私見ですが結論から言います。

ここはグレーゾーンです。

グレーゾーンつまりどっちつかずの曖昧な部分で保険案件だとその事案の工場と損保の力関係で決まります。
答えになってないと思われる方もいると思いますので説明していきます。
力関係と言っても会社の規模や過失の有無ではもちろんありません。
会社の規模は町工場と損保では話にならないくらい差がありますし過失は事故の当事者同士の話です。
ではなにが影響してくるのかと言うとそれは・・・

何処から入庫してきたのか?

これです。
私は一般的な入庫経路だとグレーゾーンは工場寄りになると言う認識です。
一般的な入庫経路つまり・・・
個人のお客様から直接連絡もらった。
整備工場さん直のお客様の外注依頼。
企業さんからの修理依頼。
等々

ではグレーゾーンが損保よりになる入庫経路とは何か?
自動車鈑金塗装業界の方ならもうお分かりと思いますが誘導案件です。
誘導案件とはなにか?
業界以外の方のために少し説明します。
損保は当然ですが保険会社なので修理工場を持っていません。
しかし自動車保険のお客様で事故時に懇意にしている修理工場がない時、もしくは懇意にしている修理工場と連絡がつかない時などに提携している修理工場へ誘導することがありこれを入庫誘導と言います。
損保の入庫誘導に関しては異論もある方もおられると思いますが私は囲い込みの難しい自動車鈑金塗装業界で損保とWin-Winの関係が築ける良い(基本的には)制度だと思います。

一般的な入庫経路の見積にグレーゾーンの請求をかけてもアジャスターは損保の立場を主張しますが交渉はできます。
私も貰えるものは貰う主義なので請求しています。

では誘導案件でグレーゾーンを請求しゴリ押し続けるとどうなるのか?
やったことはありませんが恐らく・・・

「わかってない」

と思われて誘導の順番が変化すると思います。
どう変化するかはお察しのとうりです。
損保の入庫誘導がほとんどの修理工場だと致命的ですね。
当社も今のところ誘導案件が多いので誘導が無くなる考えると震えます。
このことを頭に入れておかないと大怪我になる可能性があると言えるでしょう。

「じゃあウチは誘導案件がほとんどだから見積の勉強しても意味ないのか」

そう思われた方いますか?
実はそんなこともないのです。
もちろん一般的な入庫に比べて圧倒的に少ないですが誘導で見積ソフトに指数が入ってないところに工数入れて請求できるケースがあるのです。
そしてたとえ少しの工数とはいえグレーゾーンかそうでないかを見分けることができるようになることは修理工場としての意見を言う上で非常に重要であると思います。
一回で書くつもりでしたが長くなったので分けて書きます。
次回は下の画像を用いて具体的に例を出して説明していきたいと思います。

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