見積について グレーゾーン②

自動車鈑金塗装

それでは下の画像を参考にクオーターパネルの修理見積を作るとします。

外板鈑金修正指数を使うには無理のある損傷ですが仮に10dm²のCだとします。
指数には材料費が含まれてないので請求するかどうかの判断はグレーゾーン①で説明したように誘導案件だと通らなく誘導以外だと交渉次第です。

では画像にはありませんが仮にクオーターパネルを塗装するためにフューエルリット(ガソリンのフタ)を脱着する必要があり工数で0.1計上すればどうなるのか?

 



私はこの工数は直需も誘導も請求可能だと思います。
実際に誘導案件でこの工数を認めてもらったこともあります。
外板鈑金修正指数の材料費もフューエルリットの脱着もどちらも見積ソフト(コグニ)には設定されていないものです。
外板鈑金修正指数の材料費はグレーゾーンでフューエルリットの脱着はグレーゾーンではないという事です。
この二つの違いは何なのでしょうか?

私見ですがグレーゾーンを見分けるためのキーワードは「不払いと言えるかどうか」になります。

グレーゾーン①で書いたように外板鈑金修正指数の材料費はレパレートに含まれるというアジャスター側の主張は工場側も完全には否定できません。
ですから払わないと言われても不払いだとは言いきれないのです。

ではフューエルリットの脱着はどうでしょう。
行った作業に対する対価がどこにも入っているとは言えないわけですから直需、誘導関係なく請求することは可能です。
小さい金額ですが払わないと言ったら不払いと言えると思います。

アジャスターは不払いを指摘されるのを恐れる。(多分)
ですので不払いだと主張するというのはかなりキツイ主張だと認識する必要があります。
強い力は反動も大きいのでむやみに使うべきではないと思います。
友好的なアジャスターでも警戒してキツイ対応で返してくる可能性もあります。
人間力の高い人は物事の解釈を良くも悪くも解釈できてしまいます。
私自身不払いだと主張したのは過去に二回だけです。

何故このことは修理工場に広まってないのでしょうか?
複数のアジャスターサイドと仕事でやり取りしながら自分の考えはほぼ間違ってないように感じましたが修理工場サイドで私のような認識を持っている人はかなり少ないのではないかと思います。
競存競栄の鈑金塗装業界ですから知ってても手の内を見せたくなかっただけなのでしょうか?

次回は私なりの見解とどう主張していくべきなのかを記事にしたいと思います。

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