映画ドールハウスが面白かったので考察していきたいと思います。
ネタバレがあるのでまだ観てない方はご注意ください。
簡単にストーリを言うと不運な事故で幼い娘をなくした鈴木佳恵(長澤まさみ)と看護師の夫・忠彦。佳恵は悲しみをいやすために古い人形を購入します。その甲斐あってか佳恵は回復し二人目の娘 真衣を授かり5歳になった真衣は押し入れの奥から古い人形を見つけそこからいろいろと怪奇現象が起きていくというストーリ展開です。
面白いのは人形がはっきり動くシーンが無くホラーともとれるしサスペンスとも取れるところだと思います。
ホラーとしてみるとすべて人形がやったことがサスペンスとしてみるとどうなるのか私なりに考察していきます。また説明できない怪異もありますのでそれらは省くことをご了承ください。
怪異① 佳恵がママ友に入れた牛乳が腐っていた。
最初の怪異であるこれはホラー視点から見ると人形ののろいですがサスペンス視点から見ると佳恵の精神状態はまだ不安定な状態で冷蔵庫の在庫管理ができてなかったとなると思います。
怪異② 真衣の友達に噛み痕があり真衣は礼(人形あや)が噛んだと説明。
サスペンス視点で見ると真衣が怒られたくないためについた嘘。なぜそうしたから後で説明します。
怪異③ 最初の子である芽衣の写真の顔が塗りつぶされていた。真衣は知らないと説明。
サスペンス視点でみると真衣が塗りつぶした。なぜそうしたのか?おそらく佳恵は完全に復調しておらず人形にそうしたように真衣にも最初の子である芽衣を投影し代替という接し方をしており真衣はそれに気づいていてある種の闇をかかえていた。
怪異④ 寝ていた佳恵夫妻のベッドに真衣がもぐりこんできたと思ったら人形だった。
めっちゃ怖いシーンの一つ。ホラー目線から見るともちろん人形が寂しがって歩いてきたんですがサスペンス目線からすると真衣が人形を持ってきて佳恵のそばに滑り込ませて自分はベッドの下に隠れたのではないかと思います。あとで真衣が布団に隠れる真衣をみつけようとするも真衣は巧みにベッドの下に隠れるシーンがあります。真衣はかなり機敏に動けるのかもしれません。またなぜそうしたかは真衣は佳恵に怒られたくないため人形が動くと佳恵に思わせたかったのだと思います。
怪異⑤ 真衣の背中についた謎の爪痕
背中についていたということは自分ではなく他者がやったということになる。ホラー的な視点では礼人形だがサスペンス視点では佳恵が体罰として行っていた可能性が高い。真衣が嘘をついて自分のいたずらを礼人形のせいにする理由がこれだと思う。昔、太平洋戦争で日本海軍は敵と遭遇したらまず戦えというのが習わしで逃げると鉄拳制裁だったという。ミッドウェー海戦の時最初に遭遇した日本偵察機は鉄拳制裁を恐れて敵はいなかったと嘘をつき敗因の大きな原因となったらしい。軍事的な訓練を受けた大人でさえ体罰を恐れてうそをつくのだ。子供の場合は推して知るべきだろう。
怪異⑥ 夜中おばあちゃんに後ろから抱き着いてきた子供が実は人形だった。
これも真衣がおばあちゃんの背中に乗せたのではないだろうか。その後サッと寝室に戻り寝たふりをした。理由はわからないが父親が歯型を確認しようとしたときに目を見開いたことから真衣は寝たふりをすることがあると思う。
怪異⑦ 佳恵夫妻の家の花が急に枯れ牛乳に虫が湧く
佳恵夫妻は亡くなっていたのではないだろうか。おそらく島から帰る途中に海に流されたのだと思う。ラストシーンの夫妻は霊体みたいなものでそれをみた真衣が呼びかけても反応しなかった。真衣には礼人形の名前や出身が分かったことから霊感みたいなものが備わっていたのかもしれない。


コメント