去年私たちの業界を騒がせたビッグモーターの不正請求疑惑疑惑。
内部通報から水増し請求が発覚し大手損保三社が対応をどうするのか態度を決めかねてる感じのニュースでした。
今更だけどこの件に関しての個人的意見を述べたいと思います。
問題点は何だったのか?
結論を言うとお客様視点が抜け落ちていたということだと思う。
ビッグモーターを庇うわけではないがピンひとつまで水増ししないように気を付けて見積するのは実際難しいのではないでしょうか。
一般の鈑金屋さんはそんな儲かってるわけではないのにそこにシビアになりすぎると普通の利益も減ってしまうし仕事も回らなくなってしまうのではないだろうか。
当社は中古部品も使う場合もあるし損保の誘導もいただいてます。
もちろん中古部品はちゃんと許可をもらって使っています。
今回の件を近江商人の三方良しの精神(自分良し、相手良し、世間良しの三つが揃っていい仕事ができたと言える)に照らし合わすと自分良し、自分良し、自分良しになっている。
中古を使うなら先に損害額を確定して過失分の負担をしなくてもいいようにする等のメリットをお客様にも提示して許可をもらえば問題にならないどころか喜んでもらえる。
勝手に使って差額を利益にすればそりゃ怒られるではすまない。
想像だけど内部からリークされるってことは労働環境も良くなかったのではないだろうか。
ビッグモーターがやり玉に挙げられているけど損保にもお客様目線がかけていたところがあると思う。
以前は損保は地元の代理店兼修理工場へ誘導するのが普通だったのだ。
それが10年ほど前から収保の大きいところへ優先されて誘導されるようになってしまった。
今回のビッグモーターも収保が100億以上あるという。
収保では一般の代理店兼修理工場は太刀打ちできないですよね。
資本主義の結果と言われればそれまでですが私はそのうち問題になるんじゃないかなと思っていました。
そして今回の件を他人事と思ってはいけない。
修理工場は水増し請求にならないかつ利益を損なわないように対策をした方がいいでしょう。
恐ろしいことに前述したようにピンひとつでも水増しと言おうと思えばいえてしまうのだ。
そんな人いないだろうと思う人もいるかもしれないけどそれに近いアジャスターに過去30年で二人ほど出くわしたことがあります。
私は何となく鼻が利くので回避しましたが日車協の幹部の方がムジナ云々言っていたのはこういうことではないでしょうか(違ってたらごめんなさい)
私が考える対策は三つ。
1,それっぽいアジャスターを見抜く、または情報を教えてもらう。
2,できる限り先行協定する。
3、レッドラインとグレーゾーンをはっきり把握しレッドラインにはレッドラインで対抗する。
1は中々難しいですよね。情報も漏れる場合があったりします。
2はかなり有効な手段。
3は私は使ったことはないですがかなり有効だと思われます。
具体的に言うと本来付いてないエンブレムがチェックミスで見積に入ってしまった。
で、相手アジャスターが悪意ある人物でそれを根拠に水増し請求と言われたら本来入れるべき工数(0.1で十分)が不払いだと主張するのです。
最低でも仕切り直しに持っていけると思います。
そのためには一か所工数が入るところを空けておきましょう。
保険だと思えば安いものだと思います。
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